先日紹介した竹小舞。
写真では分かりにくいのですが、光が差し込むとあまりにきれいで、荒壁にするのが惜しいほどです。
今回は荒壁塗り。
荒壁用の土が入った槽(フネ・この字でいいのかどうかは不明。酒造り、紙漉き、こういう形のものは何でもフネですね)に藁と水を足し、足で何度も踏み混ぜます。これを何回か繰り返すと適度に藁が混じった荒壁の土が出来るのです。意外にこれが大変でした。左官さんが休まず混ぜるので、休みますとも言えず、頑張って踏んでるうちに何だかハイになってきて変なテンションで踏み終えました。
その土をコテ板に載せ、コテで小舞に塗ってきます、と書くと簡単そうですが、素人はなかなか巧く土を扱えません。涼しい顔でさっさと塗り進める左官さんの横で、僕らは土の重さと扱いづらさのため塗るというより押し付けるといった具合。汗だくになりながら、これまたハイになりつつ塗り付けました。そして翌日は何故か太ももが筋肉痛に。
この日は、途中で土が足りなくなり、翌週山の畑に置いていた土を取りに行くところから再開し(ヌルヌルする土をトラックの荷台に移す作業は結構大変)、同じ作業を繰り返して何とか終了。
貫の厚み、竹の幅や感覚、藁の塩梅、塗る順序。作業の合間に左官さんが壁塗りの理屈を丁寧に教えてくれました。荒壁を塗るまでの仕事ひとつひとつに意味がある、当たり前のことを僕らは全く知らず、今回はそれを身体を通して学ぶことが出来ました。
大した作業は出来ませんが、時間さえかければ、これからの郡役所の作業で荒壁までは自分たちでやれそうな気がしてきました(いい気になりすぎでしょうか・・・)。