若き蔵人

今日は急に寒くなりました。
やめぼんのことで電話があったご福屋女将のウメさんによると、鹿北はなんと-1℃。寒いはずです。

昨日から従弟が繁桝で酒造りをするために我が家に泊まっています。
関西の大学で考古学を学んだ彼は、どこでどう道を間違ったのか酒造りをしたいと言い始め、昨年は山口の蔵元で一冬酒造りに従事していました。

この春、その蔵元を訪問した際、そこの奥様に伺ったのですが、最初は身体も出来ておらず随分と苦労したようですが、4ヶ月働くうちにいきいきと蔵の中を走り回っていました。
その後いろいろあって、今年は、彼の曽祖父が酒造りをし、祖父もまた工場長として、九州では先駆的な吟醸造りをしていたその蔵で、ひと冬とはいえ酒造りをすることになったのです。

私の父は、もともと短大の醸造科で学び、醸造試験場やいくつかの酒蔵で働いた技術屋だったのですが、35年前にその現場を離れ、朝日屋を始めました。息子である私にも大学で醸造の勉強をするように薦めましたが、酒屋や八女を離れたいと考えていた当時の私は、それに反発するように全く違う道へ進みました。
そんな私たち親子と違い、全く酒造りとは縁の無かった従弟が、酒造りの道に入ったのにはとても不思議な気がします。

決して楽ではない、また派手なことも無い世界ですが、彼が良い仕事をしてくれるようになるのを心から願っています。

それから、別の話。
今年は喜多屋さんと八女の農協が協力して開発した酒米「吟の里」を繁桝でも使用するようです。
もちろん、八女産の米です。
以前から私が願っていた地元産の米でつくる繁桝がきちっとした形で来秋には味わうことが出来そうで、今から楽しみです。

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