塗師 中野知昭の仕事 展 その2

昨日に引き続き、中野知昭の仕事展について。

DMの写真は、当店の居候(?)、地元NPO職員のS君に頼み、その写真を使って慣れない作業をしながら自分で入稿。出来上がったものが以下のもの。背景のシワはご愛嬌。
川口さんの案内文を添えて頂いた。

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塗師・中野知昭の仕事 展

ロクロで成形された椀木地、また板の指物や曲げ物などに漆を塗ったものを「漆器」と呼び、その仕事を手掛ける人を塗師(ぬし)と呼んでいます。塗椀や塗箸を御使いの皆さんも沢山いらっしゃるでしょう。しかし、漆器ほど仕事の内容を正確に知られていない為に、誤解の多い仕事もない様に思います。扱いが大変で、値段が高い。これが、漆器について、皆さんが一般的にお持ちのイメージです。漆器の仕事の良し悪しは、「下地」と呼ばれる工程に、どれ程の手間と時間を掛けるか、によって決まるのですが、見る事は出来ませんから、値段でその違いを現す事になります。その結果、手間暇掛けて「丈夫な」椀を作れば作る程、高価になって使う人の手に渡りにくくなる、そんな大きな矛盾を抱え込む事になるのです。今展の作り手、福井県鯖江市河和田在、1975年生まれの中野知昭さんは、そんな現実の中で良い仕事を、と願い努力し続けている作り手の一人です。どうぞ御覧下さい。  あまねや工藝店 川口義典