お客さんと話していると興味深い昔のことをお聞きすることが多い。今日は70代後半のHさんの話に引き込まれ、手帳に書いたのが写真の図である。ちなみにこの図は竹で作った橋脚とそれに木を渡したところを描いたものだ。
Hさんは矢部川の川沿いにお住まいだ。一昨年前の水害で大変な被害を受けた集落である。
今住んでいる家よりも少し下流のところで生まれ育ち、その家の前には対岸の集落と行き来するための橋があった。
ある季節になると、集落の男達が孟宗竹を山から切り出し、慣れた手つきで四つ切りにし、節を落として図のような円柱形に編む。それがいくつか出来るとそれぞれを土台にし、間伐材の皮を剥いだ丸太を5本位渡す。その上に、米が4斗(つまり一俵)入る使い古した筵の袋に小石などを入れ均したものを並べて行くと橋が出来る。
そんな光景を覚えているとのこと。
どの季節だったのかを聞き漏らしてしまったが、夏の雨の多い時期だと流されるはずなので、秋頃のことだろう。
そして、思い出したのが、ラオスの写真。
ずっと前、HPEの谷さんのお話し会が福岡のあまねや工藝店さんであった際、現地の様子を紹介した写真の中にこんな橋があったような気がする。
いつか確認してみたい。