年明け早々の11日、ふるさと塾の20周年記念パネルディスカッションが福島八幡宮の儀式殿で行われた。
福島八幡宮は、20年前にふるさと塾の発足式を行ったり、地域の人達を交えた夜なべ談義などを行ったりしてきた場所だ。たまにその発足式の写真を見ると自分も含め誰もが若々しくて、時の積み重ねをしみじみと感じ、また、そんなふうに感じる年齢になったことに微妙な気持ちになる。
パネルディスカッションは、私たち事務局の時間配分への読みが甘く、最後の肝心なところまで踏み込んだ話にならなかったのをコーディネーターのN君が最後に強引に纏め上げてくれた。といった具合だったので、会場にいらした方は若干消化不良で終わったのかもしれない。
そんな様子を西日本新聞で取り上げて下さった。
とくに最近話題になっている移住や空き家の問題についてパネラーが語ってくれたことを分かりやすくまとめてある。
個人的に興味深かったのは、町家の宅老所「はるさん家」の梅木さん。
プロジェクタで映し出された日常の写真を見せながら、短い説明を淡々と語りながら、はるさん家の仕事を紹介するというもの。
最初は見ていても何か良くわからない。けれども、お年寄りと職員さんと梅木家親子が、町家の中、神社の境内、町並み、近隣の花の名所など色んな場所で、時に職員がお年寄りをサポートし、時にお年寄りが昔ながらのことを職員や子供に教えている、というような様子を見ているうちに、バリアフリーとはほど遠い町家が施設として温かみのある場所に見え、介護する側とされる側という立場が意外にそうではないことがわかる。
それに、伝統的な町並みや昔ながらの人間関係のある町が持っている、私たちがこれまであまり意識していなかった別の魅力が見えてきた。
後半の会場からの質問では「地方への移住」という最近の全国的な話題へとテーマが移り、結局時間切れだったのだけど、梅木さんの話と一緒に深まっていけばもっと面白い話になったのではないかと思う。
続きをやれるといいのだけども・・・。
全く関係ないのだけど、先日入荷した「繁桝 中汲み(なかぐみ) 大吟醸生々」がとてもいい出来だ。
縦長の緑ラベルを見つけたら、是非試して下さい。