ここ数日マスコミを賑わせてる事故米問題。
取引のある焼酎の蔵元さんから、そういった米を使用していない旨のFAXが送られてきました。
黒木さんは地元のヒノヒカリを使っていますし、尾鈴山では自社で栽培した「はなかぐら」という品種を使っています。
豊永さんは、主力商品には自社と契約農家が栽培した無農薬の「西海134号」や「山田錦」を、その他の商品も地元球磨地方の米を使用しています。どちらも地元志向、品質重視の蔵元です。
ちなみに繁桝は、使用する米の全量を県の酒造組合を通じ、福岡県産(主に前原や三潴)の山田錦、雄町、夢一献などの酒造米を仕入れています。まれに、天候不順などの理由で兵庫産の山田錦を使うこともあるようですが・・・。
清酒や焼酎に限らず、その土地で育まれた食文化のひとつですから、地元の原料を使うのが自然だと思います。
安い商品へのニーズに応えるために、安い原料でコストをかけずに生産するのが当たり前なのでしょうが、その安さの基準ってなんなんでしょうね。
今回取上げられていた米は1俵(60kg)5,000円弱で売買されていたということでしたが、この辺の稲作農家の出荷価格はたしか15,000円以下だったような気がします。先日訪問した京都宮津の飯尾醸造さんは棚田の無農薬米を28,000円で買い上げているということでした。繁桝の山田錦はおよそ35,000円だったように記憶しています。
それぞれの生産の現場を見てみると、それぞれの米の価格や酒の価格は決して高いとは思えません。
それらの価値を金額で評価するのは当然ですが、評価の仕方はそれだけでは足りないと思うのです。
それは、それを販売する私たち小売店や消費者の皆さんが目の前の品物とどう向き合うか、そこから本当の安さ(価値)というのが見えてくるような気がします。
そんなことを書いた本がありましたので、明日はその紹介をします。