この季節は・・・

我が家の横に長い長い藤棚があります。

国道442号線に並行し、今やその南のバイパスのようになり、車の通行が多くなったこの通りには、20年以上前まで国鉄矢部線が走っていました。
私が小学校に上がる前までは、客車を引くディーゼル電車とは別に貨物用の蒸気機関車が一日一回福島駅に止まっていました。私はそれを見るのが楽しみで、毎日その時間が来るまで線路脇の小道にじっと立って待っていたのを覚えています。そんな無邪気な(当時は)私を覚えていた運転手さんは蒸気機関車が引退するその日に、わざわざ声を掛けてくれ、福島駅で機関室に乗せてくれました。
藤棚はそんな思い出深い矢部線のレールを組み立てて造られています。

初夏、優しい甘い香りと心地よい風に揺れる淡紫の花を楽しませてくれる藤棚ですが、この季節になるとその落ち葉が大挙して店の前に押し寄せてきます。ひどい時には日に何度も落ち葉を掃いているのですが、これを裏の空き地の雑草の上にばら撒いておくと、来年にはふかふかの土が出来上がります。
落ち葉も文字通り捨てたもんじゃありません。
時々道路愛護などでビニール袋に入れられて焼却処分になっている落ち葉や雑草を見かけます。これもどこか空き地に置いておけば土に帰るのにと思うとちょっと残念です。

などとそんなことを思いながら、落ち葉を掃いているのでした。

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